2020年07月29日

シロアリ防除。

【 シロアリ対策薬剤の長所と短所 】


こんにちは。


木造住宅の耐久性を脅かす天敵といえば『シロアリ』。

築年数が長くなるほど、そのリスクは増します。

その被害を防ぐために使われる薬剤が、合成殺虫剤やホウ酸です。

と言っても、その違いは良くわかりませんよね。


そこで今日は、それぞれの長所と短所についてお話しします。


合成殺虫剤の長所は、殺虫効果が高いことです。

短所は、その効果が3〜5年しか続かず、定期的なケアが欠かせないことです。

揮発性で、人体の健康を脅かすこともわかっています。

そのため、高気密高断熱の住宅には不向きです。


一方、ホウ酸の長所は年数を経ても効果が衰えないことです。

自然界に存在する物質で、半永久的に効果が持続します。

といっても、合成殺虫剤のように人体やペットに害があるわけではありません。

というのも、腎臓がある生物はホウ酸を体外に排出できるからです。

逆に、腎臓が無い生物(ゴキブリやシロアリなど)がホウ酸を摂取すると、排出できないまま体内に蓄積されます。

そのため、代謝が止まり死に至るわけです。


ただ、ホウ酸には水に溶けるという短所があります。

そのため、湿気や雨漏りがあると能力を発揮できません。

床下だけでなく、押し入れや玄関の湿気も大敵です。


国土交通省の調査によると、シロアリ被害の多くは、防除処理の保証期限が切れてから数年の内に再発しています。

そのため、専門家による定期の床下点検を充実させ、再処理を含めたメンテナンスを、適切な時期に実施することを提言しています。

しかし、最近の家づくりの方法では、人が床下に潜って作業するのは難しいですよね。

床下だけでなく、壁の間も被害を確認しにくいのが現状です。

そんな事情もあり、長期間効果を発揮するホウ酸の普及率は高まっています。


 新居で暮らし始めると、持ち家ならではの訪問営業に遭遇します。

その中には、シロアリ業者による『無料』床下点検もあります。

あなたも聞いたことがあると思いますが、床下や天井など、一般の人が見えない部分の無料点検からの高額契約による被害相談は、とても多いんです。


今日お話ししたことは、覚えておいて損はありません。

シロアリ予防にも悪徳業者対策にも、きっと役立つと思いますよ。

posted by まさき at 10:38| 日記

2020年07月07日

ルームエアコンの洗浄。

こんにちは。


NITE(独立行政法人 製品評価技術機構)に通知された

製品事故情報によると、

2015年度から2019年度の5年間に

エアコンの事故は、合計263件発生しているそうです。

そのうち、火災が244件、死亡事故が6件(7名)です。


NITEが今後特に心配しているエアコンの事故は、

誤った内部洗浄による火災です。

なぜなら、

エアコンに市販の清浄スプレーや消毒用アルコールを吹きかけると

火災や故障を招く恐れがあるからです。


新型コロナをきっかけに、除菌に敏感な方が増えています。

正しい手順を知らずにエアコンの内部洗浄をする方が増えると、

その分火災のリスクが高まりそうです。
                    
「 エアコンの内部洗浄による事故や火災を防ぐために 」    
■エアコンの内部洗浄による事故例(神戸市のホームページより)


・運転中のエアコンから「ポン」という異音と共に異臭がしたため

 すぐにコンセントを抜いた。

 洗浄は、スプレーにて自身で年2回程度実施。


・就寝中、運転中エアコンから異音がしたため目を覚まし、

 その後異臭、炎が上がった。

 洗浄は、業者が1年前に実施。


・自宅居室の使用していないエアコンから異音がし、白煙が上がった。

 洗浄は、業者が実施。



■高度な専門知識と技術が不可欠


内部部品は繊細なので、機種に適した洗浄剤で丁寧に洗浄しなければなりません。

そのためには、高度な専門知識と技術が不可欠です。

ダイキンや日立などのエアコンメーカーも、

「お客様自身による内部洗浄は行わないでください」

と呼びかけています。


まずは取り扱い説明書を再チェックし、

自分で掃除できる場所や方法を確認しておきましょう。

説明書が見当たらなくても大丈夫。

メーカーのホームページからダウンロードできます。



■どこに依頼すればいいのかわからない時は


まずは、そのエアコンの販売店やメーカーに問い合わせましょう。

その機種に対応できる業者を紹介してくれます。

また、「一般社団法人 日本エアコンクリーニング協会」や

「NPO法人 日本ハウスクリーニング協会」など、

所定の研修を終えた業者を紹介しているサイトもあります。


エアコンには数多くの機種があります。

そのため、業者によっては対応できない場合があります。

なお、業者選びの際は、

・担当者のスキル

・保証期間の長さ

・損害賠償保険加入の有無

などについても確認しましょう。



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posted by まさき at 13:40| 日記